◾️実は2本目を。。。
前回のブログで、栃の木で作られた白いウクレレ・Akira Niihori Ukulele "Crocodile"(我が家での通称『マロちゃん』)のお話を書いたのですが、実は!
先日、2本目のAkira Niihori Ukuleleを新堀さんにオーダー、お願いしました。あ。「先日」だとちょっと言葉が違うかな。お願いしたのはこの3月の中旬のことです。今6月中旬なのでお願いしてからちょうど3ヶ月経ったところですが、完成まではまだ何ヶ月かかかると思います。楽しみに待っているところです。
マロちゃんは前回のブログにも書いたようにKIWAYAさんで出逢ったのですが、今回は新堀さんと直接のやり取りでオーダーさせていただきました。
◾️オーダーのポイント
で、今回のオーダーのポイントは色々あるのですが、新堀さんには主として次の3つをお願いしました。
①サイズはテナー。
②17.5インチスケールでカマボコ型ネック。
③レスポンスが良く、暖かい音色でサスティーンの長さと豊かな倍音を狙って欲しい。
と言う事で、ちょっと詳しく書きますね。
①サイズはテナー。
Niihoriさんのウクレレって、サイズごとのネーミングが面白くて、ちょっと整理してみると次のようになってます。
・Wasabi(ワサビ)スモール・コンサートサイズ(弦長381mm)
・Cobra(コブラ)グランド・コンサートサイズ(弦長406mm)
・Lizard(リザード)グランド・コンサートサイズ(コブラより少し大きなボディ。弦長406mm)
・Crocodile(クロコダイル)セミ・テナーサイズ(リザードより少し大きいボディ。弦長406mm)
・Somali(ソマリ)17インチスケールテナーサイズ(弦長432mm)
・Somali(ソマリ)18インチスケールテナーサイズ(弦長 457mm)
私の家にいる『マロちゃん』が"Crocodile"なので、今回は一番大きい"Somali"にしました。"Somali"は確か2019年5月に発表されたサイズなので、私が『マロちゃん』に出逢った2019年2月当時にはまだなかったんですよね。今回のオーダーは、私のメインウクレレである赤いテナーとサイズ感を合わせたかったこともあり、"Somali"をお願いした次第です。
② 17.5インチスケールでカマボコ型ネック
今回のウクレレは赤いテナーのサイズ感と合わせたかったと書いたのですが、このサイズ感と言うのは実はボディサイズのことだけではありませんでした。弦長(スケール)やネック形状もなるべく赤いテナーに近く仕上げて頂きたくて、そのあたりのオーダーが可能なものかどうかを新堀さんにお尋ねしたところから話が始まりました。
テナーウクレレの弦長は一般的には430mmとか432mmのものが殆どだと思います。が、赤いテナーの弦長は441mm。これはZephyr テナーの標準仕様だと思います。これに対し、"Somali"の弦長の標準仕様は432mm(17インチモデル)か458mm(18インチモデル)のいずれかだったので、17.5インチの弦長での製作は可能かどうかをお尋ねしたのが今回の最初のやり取りでした。新堀さんからは可能とのご回答を頂き、なおかつ費用的にも思っていたほど割増費用がかからないとのことだったため、そこから一気にオーダーのための打ち合わせがメールのやりとりで始まりました。最終的に弦長444.5mm、ナット幅38mmが確定値となりました。
で、ネックの断面形状はNiihori Ukulele標準の薄い半円型でなく、いわゆる蒲鉾型にしてもらいました。これも赤いウクレレのネックに近い形状。指板はR付き(赤いウクレレはRなし)。赤いウクレレにはギターみたいな太目のフレットを特別にあしらって貰ってたのだけれど、Niihori Ukuleleの”Somali”では太目のフレットが標準とのことでした。これはありがたや^_^。
③レスポンスが良く、暖かい音色でサスティーンの長さと豊かな倍音を狙って欲しい。
スプルーストップでサイド&バックをメイプルで作ってもらった赤いテナーは、硬質でクールで倍音豊かな音色の楽器になっています。
なので今回は、敢えてそれとは真逆の敢えてウォーミーな音色を求めさせていただきました。
レスポンスの良さを考えてトップはレッドシダー。ウォーミーな音をと思ってサイド&バックはアフリカンマホガニー。新堀さんが今まで作られたウクレレにその組み合わせのものをネット上では見つけることは出来なかったのですが、もしかしたら初トライアルだったりして。新堀さんからはこの組み合わせならば希望の音色は狙えそう、と嬉しい言葉もいただいてますので、仕上がりがホント楽しみです。
因みにトップのレッドシダーはNiihori Ukulele でよく見る濃茶色と薄茶色のツートンぽい材ではなく、薄茶色の単色のものにして頂きました。
実はこの材の取り合わせですが、ちょうど以前持っていたTaylorのエレガットNS54を参考にしています。
それから、抜けの良い音をと考えて、ボディサイドの穴(サイドポート)は開けてもらう事にしました。
◾️製作途中経過をお知らせ頂いております。
というような内容で3月にオーダーさせていただいたわけですが、新堀さんからは折に触れて進捗をお知らせいただいています。
まずはトップとサイド&バックの材が揃ったとお知らせいただいた時の写真です。塗装するとたぶんマホガニーの色目がもっと濃い茶色になるんだろうなと想像。単色シダーも柾目の細かな木目が綺麗です。
次いでロゼッタと天神の材の色味の写真。ちなみに指板とブリッジはエボニー。
実はロゼッタと天神の色目は上記の2枚目の写真のように3パターンずつご提案頂いたのですが、トップのシダーとのコントラストがはっきりしている方が良いかなということで、新堀さんが早い時期からご提案くださっていた「両方ともインディアンローズウッド」でお願いしました。
そして製作進捗状況。5月末時点の写真です。「表板はロゼッタ入れ、サイドは曲げとライニング接着、バックはブックマッチの段階」とのこと。
新堀さんからはまた折に触れ製作進捗をお知らせ頂けるかなと思います。楽しみだなぁ。
とりあえず今回はここまで^_^