ウクレレの持ち方、抱え方

 

[ウクレレ独学お悩みあるある]への私なりの回答と言うかアドバイスというかをシリーズ的に書いていこうと思います。

 

シリーズ第1回目は、【そもそもウクレレの持ち方はこれでいーのだろーか?と密かに心配している】と言う、あるあるお悩み。

 

これですねー。教則本の写真やDVDとか動画サイトとか見てふんふんこんなフォームで持てばいいのねとウクレレ持ってみて、よしこれでいーんだなと思って皆さん弾き始めますよね。でも練習しているうちにだんだんフォームが崩れて来てしまうということもまさにあるあるなお話なわけで。

 

例えば、慣れないうちは左手のコードの押さえ方をどうしても覗き込みたくなっちゃいますよね。左手が見たい。首を動かす。あるいはウクレレのボディを起こして指板を見ようとする。するとフォームも崩れちゃう。あるいは椅子に座って弾く時には抱えてたウクレレをついつい下ろしてウクレレのヒップを自分の太もものあたりに置いちゃう。その方が右腕はラクだから。だけど、となると当然フォームも崩れていると。

 

ウクレレ演奏に慣れてくればもちろんどんな持ち方・抱え方・構え方をしても良いし、好きな抱え方で構わないと思います。が、ですね。慣れるまではやはり、いわゆる形/型(かた)を一旦身につけて、慣れて来てから自分なりの構え方を身につけると言うのがいいのではないかと私は思っています。茶道や武道の守破離みたいな。

 

で、前置きが長くなりましたが、ウクレレの抱え方の基本形の話です。


ポイントは3つ。以下みんな右利きの例でお話しします。順を追って説明しますね。

 

1.ヒップを肘で抱えよう!

 

  • ウクレレのヒップの真ん中あたり《下のウクレレの写真の★印あたり》を右腕の肘の内側で挟み、ウクレレの右ショルダー部《下のウクレレの写真の●印あたり》に、自分の右手の中指・薬指・小指の3本(人差し指はとりあえず掛けても掛けなくてもいいです)を掛けて下から支え脇を締めるようにして、ウクレレを抱えてみてください。
  • 次いで、左手を空手チョップの形にして親指を立てて、人差し指と親指の間の水かき部分の人差し指近くをウクレレのネックのナット部分《ウクレレ写真の□部分》あたりに下から当ててネックを支える。《左手とネック断面の位置関係はイラスト見てね》。これでウクレレを持つ時の基本形が出来ます。
  • でもこのままの状態(右手がウクレレを下から支えてる状態)では弦が弾けないじゃん。はい。なので、弦を弾く時は、ウクレレの右ショルダー部を下から支えていた右手の各指をウクレレの右ショルダー部から離して、肘の内側を支点にして右手首から指先までを使って弾く(この場合、左手は当然ネックを下から支えてます)。もしくは、中指薬指小指は右ショルダー部に付けたままにして、親指で弦をポロンポロンする、ということになります(もっとも実際の弾き方はものすごく色々、多種多様な奏法があるのですが)。
  • 考えてみると、ウクレレを演奏する時って、右手でショルダー部を下から支えるか、左でネックを下から支えるか、絶えずどちらかの状態にしておかないといけないわけですから、かなり難儀といえば難儀な楽器かもしれません。でも、一応、ストラップをつけない場合の持ち方となると、この持ち方になるので、ひとまずはこれを憶えておいていただければと思います。
  • 座って弾く時、ついついウクレレのお尻を自分の太ももあたりに下ろしたくなるかもしれませんが、ちょっと待って!それは、ウクレレを抱えて練習をして、ある程度コードがきちんと抑えられたりコードチェンジがスムーズに出来るようになってからの方が良いと思います。特にソプラノウクレレはボディが小さいので太ももの上に置くのはホントやめた方がいいと思うのです。きっとその方が早く上達すると思います。

 

 

2.三角関係をキープ!

 

  • 左腕・ウクレレ・体の三角関係をキープすること。ウクレレを斜め前に出して構える、と言うことですね。《下のウクレレを抱えている写真をご覧ください》
  • 上から俯瞰して、左腕・ウクレレ・体の位置関係が、三角形。《写真、掲載しておきますね。》人によって腕の長さも違うので、必ずしも写真のような直角三角形じゃなくても、もちろんOKです。要はウクレレの背中全体をを体にペタッと体にくっつけたらダメよ、ネックを自分の方にあんまり近づけたらダメよ、と言うことです。ギターは楽器を体と平行にする抱え方が一般的かもしれませんが、ウクレレはギターよりかなり小さな楽器なので、やはりちょっと抱え方・構え方が異なるんですよね。

 

 

3.左腕はなるべく動かしやすく!

 

  • これ、意外と意識されてないかもしれないのですが、左手でコードを抑えるとかメロディを弾く時って、実は指先に注意するだけではダメなんですよね。キレイな音が出るようにコードを押さえたりするためには、左手の指先、掌、手首、肘、脇。これらをうまく連動させることが必要なのです。
  • 例えば、ローコードのE7とEmで考えてみましょう。
  • E7って中指と薬指がそれぞれ3弦と1弦の2フレットを押さえますよね(ついでに言うと人差し指は4弦1フレットね)。中と薬の2本の指を同じフレットに入れるとなると、左手の掌はネックに垂直に近い形にしないと難しい。
  • これに対してEmは、1弦2フレット・2弦3フレット・3弦4フレットをそれぞれ人差し指・中指・薬指で抑えるわけですが、その時の左手の掌はネックと平行に近い形にしないと難しい。コードによって、掌をネックに対して垂直にしたり平行にしたり。《下記のコードを押さえている写真をご覧ください》
  • これ以外のコードの時も、掌をネックに対して色んな角度になるよう調整していくことが必要なわけで。コードチェンジというのは、この掌の角度調整を瞬時にする作業でもあるのですが、掌を動かすためには手首を動かす必要があり、手首を動かすためには肘を、肘を動かすためには脇をと、各関節を連動させることが求められます。要は、ウクレレを抱えている時には、左の脇・肘・手首がフリーに動かしやすいようにしておくことが求められるというわけなのです。
  • が、これ、テーブルとか机に向かって座って練習する時には要注意。机に近い所に椅子を置いて座っちゃうと、上述2の「三角」がぺしゃっと潰れちゃって(例えば、脇が閉じちゃうとか)、左腕の自由度が低くなるので、机に向かって練習する時は「三角関係をキープ」出来る程度に机から離れて座ってみてください。

E7の場合は

掌をネックに垂直に

(G7なども同じ)

Emの場合は

掌をネックに平行に

(Gmなども同じ


 

 

 

(まとめ)

 

これら3つのポイントを早く身につけるには、立って練習する方が良いかもしれません。

 

でも座って練習したいよーという方ももちろんいらっしゃいますよね。そういう方には、補助具(お助けグッズ)があります!例えば、「ノンスリップラバー」や「ストラップ」。え?それ、どんなん? はい。続きはまた別の回で。

 

※ストラップについてのブログはこちら。