白いウクレレの話

 

今回は白いウクレレのお話。GarnetmusicやUkulelegarnetのWEBサイトにしばしば写真が出ている白っぽいウクレレ「AkiraNiihoriUkulele”Crocodile” 」のお話です。

 

──2019年の、2月だったかな。

 

メインで使っている赤いテナーウクレレのスペアとしてテナーウクレレをもう1本用意しておきたいなと思って、浅草のKIWAYAさんに行ってみました。もちろんステキな出逢いを求めて。

 

中村店長さんにご案内頂き、さすがKIWAYAさんと言う在庫の中から、ここぞとばかりにたくさんのテナーを試奏させて頂きました。だけどたくさん弾きすぎちゃったせいか、なかなか決め手が見えない(苦笑)。

 

まぁ今回の予算はこのくらいなのでその中で考えるとこれかな、と言う楽器までは見出せたものの、音・ルックス・予算のトライアングルがチーンと鳴るような楽器!とまでは言えないかなーなどと迷っていたら中村さん。

 

「少しだけご予算オーバーかもしれないですし、サイズ的には厳密にはテナーより少し小さいんですが、これ、どうでしょう? おととい製作家の方に納品して貰ったばかりでまだネットにも載せてなかったんですけど。」と、メイプルぽい白いウクレレを携えてバックヤードから再登場。

 

え?え?何これ凄い綺麗!

 

中村店長「新堀さんと言う若いビルダーさんの作品です。新堀さんおもしろい方でソプラノサイズは“ワサビ”、コンサートサイズは“コブラ”なんて呼んでいるんですが、これはテナーで“クロコダイル”って呼んでます。」

 

なるほどなるほど。大きいのがワニで中間サイズがヘビなのね。で、1番小さいのが爬虫類じゃなくてワサビなのは何でやねん!と突っ込みつつ試奏。まず1弦7フレットだけ押さえてジャーン。うっ倍音綺麗!コードジャカジャカ。レスポンスが良くてサスティーンが長いために和音がまとまり良い。凄い好きな音。材はメイプル?表も裏も横も虎目の杢がビューティフル。でも音はメイプルっぽいキーンと言う感じのクールな響きとは違う。指板はR付きで、アコギ弾きでもある私には嬉しい仕様!バインディングには綺麗なパーフリングも丁寧に入っているし、半艶消しの塗装も綺麗。へ~。ほ~。ふ~む。と痛く関心&感動。

 

中村店長「綺麗なウクレレですよね。これ、トチの木なんだそうです。」

 

やっぱりメイプルじゃなかったのね。そう言われて見ればメイプルよりもっと繊細な目・虎目だよねーとだんだん見えて来た(ような気がして来た、笑)。

 

ちょっと予算オーバーだったけど、一緒に見てた妻の「ホントに気に入ったものなら良いんじゃない?」と言う女神のようなお言葉もあって、この白いウクレレちゃんに我が家に来てもらうことにした次第。

 

これがそう。うちのAkiraNiihoriUkulele"Crocodile"との出逢いのお話。トチの木ということで、愛を込めて[マロちゃん]と呼んでます。マロニエのマロ。かつお公家さんぽい上品さもあるかなと(笑)。

 

で、マロちゃん。私のテナーのスペアということで我が家に来てもらったわけなのですが、今我が家の中での立ち位置は、殆ど妻のメインウクレレ化しております。弦長406mmということで、一般的なコンサートサイズよりも少し大きいセミテナーサイズなので、女性には大き過ぎるサイズに見えるかもしれないのですが、小柄で手も小さいうちの妻曰く「全然問題ないよ」とのこと。ネックも薄くて弾きやすい良いよ、と。間違いなく私より妻の方がこのウクレレについては長時間弾いてます。

 

ん?買った時の女神の言葉の奥には、実は別の意味があったのかな?笑。