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3本目のMartin D-28

Martin D-28 authentic 1931
Martin D-28 authentic 1931


最初にD-28を手に入れたのは大学生の頃。今思うと多分1978年製。でも不具合が出てしまって1年余りで手放してしまった。

2本目のD-28は、標準のD-28より少しナット幅が少し広いD-28P。2011年製だったかな。入手したのも2011年。アルペジオ奏法を多用するアコースティックユニットガーネットにとって、この楽器のナット幅の広さは魅力的だったし凄く良い音で鳴るお気に入りの楽器だった。

で、今持っているD-28は3本目のD-28。

2015年製デッドストックの新品が2018年1月にセールに出たところで思い切って購入した。前述の28Pも含め、増え過ぎてしまったたくさんのギター殆ど全部を下取りに出して手に入れた、僕にとっては言わば断捨離のゴールみたいなギターで、正式名称はD-28 authentic 1931。1931年に製造されたD-28のレプリカで、12フレットジョイントのグラマラスでいて質素な礼儀正しい素敵なお姫様。
ナット幅も47.6mmと、一般的なスチール弦ギターの中ではおそらく一番の幅広ネック。仕込まれているロッドも鉄じゃなくて1931年当時に準じてなんと黒檀。当然アジャスタブル機能はない。しかも弦はデフォルトのままにミディアムゲージしか張らないでいる。なのでネックの反りを恐れて、弾く時以外は弦をベロンベロンに緩めなければいけない。と言う感じにそれなりに手間のかかるお姫様なのだが、大容量ボディだからこその艶やかでボリューム感溢れる低音と、中高音のジーンと来る倍音成分。僕はもうもう完全にこのお姫様の虜になってしまっている。

幅広ネックにミディアムゲージと、扱い易い楽器とは言えないかもしれないのだけれど、できるだけ長くこのお姫様に太刀打ち出来る握力・体力を保ち続けて行きたいものだ。